副業ができるかどうかが重要? 企業に求められる働き方
近年、副業に注目が集まっています。これまでは副業を禁止している企業も多かったですが、徐々に副業推進の動きが高まってきています。さらに、コロナ禍を経て副業に取り組みやすい環境ができつつあります。今回は、副業の現状について解説します。
副業人口は増加
Job総研の調査によると、副業をしている社会人の割合は年々増加しています。また、今後副業を始めてみたいと思う社会人の割合も85.5%と高いです。このことから、今後さらに副業人口が増加していくことが考えられます。
参考:「2023年 副業・兼業の実態調査」Job総研(2023年)
副業を重視する学生は3割、転職者は6割
副業を視野に入れている就活生は32.2%で、およそ3人に1人が副業を視野にいれて就職活動をしています。初めて社会人として働くうえですでに副業に興味を持っていることは意外かもしれませんが、柔軟な働き方ができることを企業選びの基準のひとつにしているといえます。
また、転職者では60%が副業を希望しているという調査結果があります。転職者はテレワークや副業など、自分の希望の働き方ができるかということをより重視する傾向にあるため、副業を希望する割合が高くなることが考えられます。
参考:「25卒就活調査結果」株式会社Synergy Career(2023年)
「『副業』に関する意識調査」エン転職(2022年)
副業の目的
収入を増やすため
本業の収入だけでは足りない場合や、自由に使える資金を増やしたいなど、収入を増やすことを目的に副業をしたいと考える人が増えています。コロナ禍により収入が減ったことや雇用に不安を持ったことも理由の一つと考えられます。
スキル向上のため
副業を通してスキル向上を図ることができます。本業に関係する内容でも全く別の内容でも、副業で経験したことは自分の資産となります。スキルアップをして自分の市場価値を上げることができるのです。
人脈拡大のため
副業をすることで、本業とは別の人脈が生まれます。その人脈を本業に活かしたり、転職や独立するときに活かすことができます。
副業が注目されるようになった理由
働き方改革
働き方改革が進む中で、厚生労働省が「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を2018年に策定(2022年改定)し、副業が推進されるようになりました。ガイドラインが策定された2018年は副業元年とも言われています。
経団連の調査によると、副業を認めている企業は53.1%で、この割合は年々増加しています。また、副業を認める予定の企業は17.5%であり、今後はさらに副業に対する理解が進んでいくでしょう。
参考:「副業・兼業に関するアンケート調査結果」一般社団法人日本経済団体連合会(2022年)
情報が得やすい
昨今ではSNSなどで情報を気軽に手に入れられるようになりました。副業に関するノウハウも調べればすぐに出てきます。情報が得やすくなったことで、副業を気軽に始められる環境になったといえます。
テレワークの普及
コロナ禍でテレワークが普及したことによって、時間の融通が利きやすくなりました。今まで通勤にかかっていた時間などがなくなり、空いた時間を有意義に使いたいと思う人が増えたといえます。
企業側から見た副業のメリット・デメリット
働き方改革やコロナ禍を経て、副業に対する興味や意欲は増加しています。
副業を許可することは、企業にとってどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。
メリット
転職を防ぐことができる
副業を許可することによって、現在の会社にいながら別の仕事をすることができます。さまざまなことにチャレンジしてみたい社員にとっては、会社を辞めずに挑戦することができ、結果的に転職を防ぐことにつながります。
社員のスキルアップ
さまざまな仕事をする機会があることで、社員のスキルアップが図れます。副業で経験したことを本業に活かすことができれば、企業にとってもプラスになります。
デメリット
本業がおろそかになる
副業を行うことは少なからず社員の負担となるため、本業がおろそかになる可能性があります。就業時間の管理や健康管理への対応が必要になります。
情報漏洩の危険がある
副業を許可するにあたって企業が最も懸念することは情報漏洩です。本業の会社で得た情報が漏れてしまうと多大な損害につながる恐れがあります。このようなことが起こらないように規則を整える必要があります。
まとめ
副業推進の動きによって副業への関心が高まっている昨今では、副業できるかどうかを重視している求職者も一定数いることがわかりました。企業側は柔軟な対応が求められるでしょう。
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