AIと就活生
企業が採用活動にAIを活用する動きが広まってきていますが、学生が就職活動の際にAIを活用する場面も増えています。就活生がAIを活用することは、企業にとってどのような影響があるのでしょうか。考えるべきポイントについて解説します。
AIによる採用活動についての記事はこちら
AIを活用している割合
株式会社マイナビの調査によると、25卒の就活生の3人に1人が就職活動において対話形式の生成系AIを利用したことがあるという結果が出ています。また、24卒に比べてその割合は増えており、ツールの広がりに合わせて積極的に取り入れていることがわかります。
タイムパフォーマンスを重視する就活生にとっては、ツールを活用することで効率的に就職活動の準備を進めることができます。
参考:「マイナビ 2025年卒大学生活動実態調査」株式会社マイナビ(2024年)
AIの活用方法
自己分析
設問に答えていくことで自己PRなどをAIが分析するツールを使用し、自己分析や自己PRの作成に利用します。
企業検索
就活生の適性や興味に合った求人を自動的に選別したり、適切な企業を推薦したりすることが可能となります。
エントリーシートの作成
生成系AIを活用し、エントリーシートの文章を考えて作成します。適切なフォーマットや表現を提案してくれたり、文法やスペルミスを修正したりすることができます。
面接対策
チャット形式や音声などによる対話が可能なAIツールを利用し、AIを面接官に見立てて面接対策を行います。また、面接の質問に対するヒントや回答例を提供します。
メール作成
入力した文章を敬語に変換するAI機能を用いて、企業に送付するメールを作成します。
企業はどう思っている?
「使い方を慎重に検討した上で活用してほしいと思う」企業が41.2%で、就活生がAIを活用することについてある程度肯定的であることがわかります。ただし、「就職活動には利用しない方がいいと思う」と考える企業も24.8%いるため、企業の事業内容や風土の違いによって捉え方が変わってきそうです。
参考:「2024年卒マイナビ企業新卒採用活動調査」株式会社マイナビ(2023年)
AI活用による影響
就職活動にAIを活用することは、企業にとってどのような影響があるのでしょうか。
AIを的確に活用し、ツールを使いこなす力があると判断できれば、DX人材不足に対応できるかもしれません。また、使い方に慣れている人材であれば、業務の効率化が期待でき、企業にとってメリットになる可能性があります。
一方で、AIが考えた文章をそのままエントリーシートに転記したり面接で利用したりするなど、就活生の本当の能力が分からなくなる場合があります。その結果、選考に合格したとしても企業とのミスマッチを起こしてしまうかもしれません。内定辞退や離職が多くなると採用コストが発生することになります。
AIを就職活動の補助的なツールとして効率的に活用しているのか、ただ楽をするためだけに活用しているかでは意味合いが変わってくるといえそうです。また、学生の能力を見極める力が企業に求められます。
まとめ
AIの発展は今後さらに進み、就活生がAIを活用する場面も増えることが予想されます。企業は就活生がAIを活用していることを前提にして選考を行う必要が出てくるかもしれません。選考のポイントが変わる可能性もあるため、採用市場の状況を把握する姿勢が重要となってくるでしょう。
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